!第十一回 通臂猿与金毛犬(11-5)
周囲を回られて、追い诘められていた。    犬が、飞びかかろうと间合いを缩める。    「萍鹤、こんなのはできるか」    钢先は、ひらめいて指示を出した。萍鹤は颔いて、飞墨を放つ。墨は犬のつま先に落ちた。だが、文字ではなく、矢印が画かれている。    犬は急に向きを変えると、引っ张られるように走り出した。    「よし。追いながら、続けてくれ」    钢先は、萍鹤を促して走り出す。    犬は、嫌そうに身Tを仰け反らせながらも、走り続けた。萍鹤が次々と飞墨を打つので、矢印の方向へ走るのが止まらない。    そして、雷先とnV神姉妹がいるところへ走り着いた。    「兄贵、気をつけろ!」    钢先が叫ぶと、雷先は飞び出して、bAngを构えた。    「お二人とも、下がって」    雷先は飞びかかってきた犬を纸一重でかわし、犬の横面を叩きのめす。犬は悲痛な声を上げ、地面に伸びた。    钢先はほほ笑みながら近付き、    「助かったよ兄贵。こいつ足が速くて」    と言って追魔剣を犬に刺す。地狗星が抜け出たとき、ちょうど李秀たちがやってきたので、収星を任せた。